Google広告の設定は、アカウント・キャンペーン・グループといった主要な設定に加え、さまざまな設定項目があります。広告の目的に沿って正しく設定することで、自社の商品やサービスの魅力を、ユーザーに対して適切に届けることが可能です。
これからGoogle広告の設定を変更するのであれば、まずはアカウントの構成や予算設定から見直しましょう。この記事では設定変更時に確認しておきたいポイントを解説します。
なお、Google広告で設定できる項目や、設定の基本的な手順などは下記の記事で解説しています。
>>Google広告の使い方とは?始め方や広告設定の手順を紹介
またGoogle広告の管理画面上の見方やできることを知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
>>Google広告の管理画面の見方・できることを徹底解説!
【この記事でわかること】
・Google広告の設定時におけるポイント
・Google広告の設定に関する注意点
Google広告の設定時におけるポイント
ここではGoogle広告の設定をする際の、よくある疑問に対する回答や、設定しておくとよい点などについて解説します。
いずれも個々の設定の際に意識するポイントですが、あくまでも自社の戦略ありきとなるため、Google広告を運用する目的、目指す数値等を事前に決めたうえで参考にしてください。
アカウント構成をシンプルな設計にする
画像引用元:Google 広告の構成について – Google 広告 ヘルプ
自動入札など機械学習を働かせる場合は、データをまとめやすいシンプルな構成を心がけましょう。
アカウント構成は元々、運営者が使いやすくするためにキャンペーンを細分化する方法が一般的でした。しかし、現在はAIに委ねる領域が増えたため、自動でデータが収集しやすいようにシンプルなアカウント構成が望ましいです。
逆にキャンペーンや広告グループの分類をマッチタイプ、地域、デバイス別に分けてしまうと、データが溜まりにくくなり、成果が上がるまでに時間がかかりやすくなります。
適切な予算を設定する
Google広告の運用費用は月間20万円~50万円程度が相場ですが、扱う商材や成果目標によって大きく上下するため、各社で算出が必要です。そのため、1ヶ月の配信予算を決めたうえで、1日あたりの予算を算出しましょう。予算の算出方法には主に下記の3種類があげられます。
算出方法 | 詳細 |
---|---|
売上目標を軸にする方法 | 売上目標とそれに対する予算割合を決めてそこから算出する方法。 例) 100万円(売上目標)×10%(予算割合)=10万円(広告予算) |
損益分岐点を軸にする方法 | 損益分岐点を広告費の上限とする方法。 商品1個当たりの売価が1万円、原価+販売コストが4,000円であれば、CPAが6,000円を超えないようにする。 |
LTVを軸にする方法 | LTVからユーザーの獲得単価上限を算出する方法。 例) 5,000円(商品単価)×5回(平均リピート回数)×30%=7,500円(ユーザー一人当たりの粗利額) ⇒ユーザー獲得1人あたり、7,500円まで広告費を掛けられるということ |
入札戦略は広告配信の目的に合わせて設定する
入札戦略は、配信の目的に応じて設定しましょう。目的は「コンバージョン重視」「クリック数重視」「露出度重視」「視聴・インタラクション重視」に分けて考えることができます。それぞれの目的に応じた入札戦略は下記の通りです。
・コンバージョンを重視
目標コンバージョン単価/目標広告費用対効果/コンバージョン数の最大化/コンバージョン値の最大化//拡張クリック単価
・クリック重視
クリック数の最大化/個別クリック単価制
・露出度(認知)を重視
目標インプレッションシェア/インプレッション単価/目標インプレッション単価/視認範囲のインプレッション単価
・視聴やインタラクションを重視
広告視聴単価制
このようにコンバージョン重視の中でも、とにかく売上を上げたい場合は「コンバージョン値の最大化」、費用対効果を高めたいなら「目標広告費用対効果」といったように変わってきます。
まずは、広告配信によってどんな目的を達成したいのかを明確にしましょう。入札戦略は一度設定したら完了ではなく、運用状況により更新していくことも重要です。
【関連記事】
>>Google広告の入札戦略一覧|成果につながるおすすめの入札戦略とは
購入意欲が高いキーワードを優先する
購入意欲が高いユーザーであれば、LPに流入したあとCVに至る可能性が高くなります。費用対効果を上げるためにも、購入意欲が高いキーワードを優先しましょう。
また、キーワードは具体的な方が、ユーザーの購入意欲が高くなります。「注文住宅 浜松」と「新築 浜松」では、「注文住宅」の方が具体的で検討段階が進んでいることから、より購入意欲の高いキーワードであるといえるでしょう。
マッチタイプは最初からインテントマッチ(旧:部分一致)で広げすぎない
キーワードの設定を行う際は、マッチタイプを用いて効果的なキーワードに絞り込んでから配信を開始しましょう。
キーワードは 完全一致>フレーズ一致>インテントマッチ(旧:部分一致) の中から選択でき、右側になるほど拡張性が高くなり広告も表示されやすくなります。しかし、拡張しすぎると関係のないキーワードに対しても広告が表示されるようになり、無駄な広告費の発生にもつながってしまうでしょう。
そのため、最初にマッチタイプの設定を行う際は「インテントマッチ」を避け、後述する関連性の低いキーワードの除外設定をおすすめします。
マッチタイプの設定については以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。
【関連記事】
>>Google広告のキーワード設定方法|追加・除外の仕方を紹介
関連性の低い検索語句を除外する
Google広告では、特定の検索語句に対して広告が表示されないように設定ができます。たとえば、訴求したいサービスと関連性の低い語句や、コンバージョン単価が高い(損益分岐点を超えている)語句は、余計な広告が配信されないように除外しましょう。
ほかにも広告主の意に反するような語句も除外の対象となります。
新規で広告を配信する場合は、見当がついていれば事前に設定しておくこともおすすめです。運用中も広告のパフォーマンスに応じて見直すように心がけましょう。
広告文を最適化する
広告文はユーザーが直接目にする部分なので、検索意図に沿う見出しや説明文をセットにしてクリックしたくなる内容に設定しましょう。商材の魅力が正しく伝わるように数値や信頼性・希少性を用いて訴求することもおすすめです。
ほかにも競合にない独自性や優位性を提示できると、ユーザーへの訴求につながります。ただし、ユーザーニーズは時期と共に変化するため、長期間同じ広告文を使っていてクリック率が下がってきている場合は、広告文を見直すことも検討してみてください。
有効な広告表示オプション(アセット)を設定する
広告表示オプション(アセット)とは、検索広告で見出し・説明文のほかに詳細情報を表示できる機能です。全部で12種類あります。
・サイトリンク表示オプション
・コールアウト表示オプション
・構造化スニペット表示オプション
・電話番号表示オプション
・住所表示オプション
・価格表示オプション
・プロモーション表示オプション
・アフィリエイト住所表示オプション
・アプリリンク表示オプション
・リードフォーム表示オプション
・販売者評価の広告表示オプション
・画像表示オプション
設定は必須ではありませんが、広告文の下に情報を補足できる「サイトリンク表示オプション」や「コールアウト表示オプション」「構造化スニペット表示オプション」の設定は、優先的に設定したい項目です。
「サイトリンク表示オプション」は、広告表示の面積を広げられ、クリック率の改善に役立ちます。また、「コールアウト表示オプション」「構造化スニペット表示オプション」では、広告文の下にサービス内容の詳細や強調したい特徴を追加できるため、広告の訴求力を高められます。
【関連記事】
>>絶対に入れるべき!「サイトリンク表示オプション」についてまとめ
オーディエンスマネージャーでリストを設定
条件に基づいたオーディエンスリストの作成したり、複数リストを組み合わせたりすることで、ターゲティングの選択肢をさらに広げられます。
一度でも自社サイトを訪問したユーザーや、自社商品を購入したユーザーのリストを用意しておくことで、再配信の対象として設定することができます。すでに、自社サイトに訪問したことのあるユーザーリストへの配信をリターゲティング(リマーケティング)と呼び、顕在層へのアプローチとしても有効です。
逆に、過去に自社商品を購入したユーザーを除外対象とすることも可能です。
各種設定は専門家に相談するのもおすすめ
Google広告で成果を上げるためには専門知識やスキルが必要です。
広告の基本操作を覚えるためにはある程度の時間がかかりますが、そのうえで成果を上げるとなると、さらに多くの時間や労力がかかるでしょう。
現状Google広告の知識がない方が、短期的に成果を上げたいのであれば、専門家の力を借りるのが近道です。 スリーカウントはWeb広告に精通したスタッフが貴社の広告運用をサポートいたします。
Google広告の設定に関する注意点
Google広告の設定にはいくつか注意点があります。広告を効果的に運用するためにもどのような点に注意すべきなのか確認しておきましょう。
設定後は反映されているか必ず確認する
広告を設定した後は、正しく内容が反映されているか確認しましょう。その際は翌日など時間をおいてからチェックしてください。たとえば、広告アセットが審査落ちしている、配信リストはオーディエンスが蓄積されないと使用できないなど、設定後の確認が必要なケースがあります。
設定して終わりではなく、設定後の確認までを一連の流れとして考えると設定後のミスを防げます。
身元確認の対応依頼はすぐに着手する
広告アカウントに対して身元確認を求める通知がきたら、すぐに対応しましょう。身元確認の連絡は基本的に1ヶ月以内に対応するよう期限が定められており、それまでに対応しないとアカウントが停止になります。
身元の確認が完了すると広告が表示される際にビジネスの名称やロゴが表示できるようにもなるため、基本的には対応を推奨します。
メール通知を受け取る
Google広告からの重要なお知らせはメールで受け取ることできます。Google広告を利用していてお知らせメールが届いていないのであれば、あらかじめ設定しておきましょう。
たとえば、広告の自動審査によって予期せぬタイミングで不承認になってしまった場合もメール通知を設定しておけばすぐに対処ができます。
メールの通知設定は「不承認の広告とポリシーに関するアラート」以外にもいくつか種類があり、いずれも受け取り設定が行えるため、必要に応じて設定することをおすすめします。
Google広告の設定のポイントと注意点まとめ
Google広告には、予算設定や入札戦略、マッチタイプなどさまざまな設定項目があります。いずれも広告の内容に沿って適切に設定することで、自社の商材を適切にユーザーへ届けられます。
ただし、Google広告は設定できる項目が多いため、間違った設定をしてしまうと、自社の広告のパフォーマンス低下につながりかねません。自社の広告設定に不安や課題を感じるのであれば、専門家へ相談してみることも方法です。
スリーカウントではWebマーケティングの専門家が広告配信の課題を分析し、パフォーマンス改善に向けたネクストアクションをご提案いたします。自社の広告運用にお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
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