近年、採用活動にインスタグラムを利用する企業が増えています。
インスタグラムは、画像・動画といった、ビジュアルがメインのSNSです。多くのユーザーを抱えていることから、使い方次第では強力な求人ツールとして活用することもできます。
今回は、インスタグラムでの求人の出し方や、配信面・投稿形式別のは新方法、効果的な採用につなげるためのコツなどについて解説します。インスタグラムを使った採用活動に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
・インスタグラムで求人募集を行う際の手順
・インスタグラムで求人掲載するときのポイント
・インスタグラムで求人を出す際に気をつけること
インスタグラムを活用した求人の出し方
インスタグラムでの求人は、採用活動用のアカウントを作成し、求人や企業の情報を通常投稿として発信するだけで、無料で始めることが可能です。また「#(ハッシュタグ)」を効果的に活用することで、多くの人にリーチできます。
別の選択肢としてあるのが、インスタグラム広告で求人情報を掲載する方法です。広告で求人するには、広告用として新たにクリエイティブを用意する方法と、通常投稿を広告として配信する方法があります。
インスタグラム求人の配信面・投稿形式別の発信方法
インスタグラムの投稿は、以下の5種類に分けられます。
- フィード
- ストーリーズ
- リール動画
- ライブ配信
- インスタグラム広告
それぞれの発信方法について、以下で詳しく解説します。
フィード
フィードは、ユーザーがアプリを起動すると最初に目にする画面です。インスタグラムの基本の投稿先であり、フォローしているユーザーの投稿が中心に表示されます。フィードに投稿できるのは、1枚の静止画、複数枚の静止画、そして動画です。
フィードへの投稿のポイントは、一つひとつの投稿はもちろん、アカウント全体の統一感も重視することです。写真だけでなく、キャプション(テキスト)も活用して発信できるため、求人情報の詳細をしっかり記載しましょう。
ストーリーズ
スマートフォンの画面いっぱいに表示されるストーリーズは、24時間経つと投稿が消える仕組みが特徴です。リアルタイムな情報や期間限定の内容を発信する際に適しています。
ストーリーズでは、採用ページへのリンクの設置や、アンケート、フォロワーへの質問など、さまざまな機能を利用できます。採用イベントの告知をしたり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりといった活用方法が考えられます。
リール動画
リール動画は最大90秒間のショート動画を作成して投稿できる機能です。ストーリーズと同じようにフルスクリーンで表示されますが、こちらは時間が経っても消えることはありません。テキストやBGMの追加、速度調整といった動画編集も可能です。ストーリーズと違ってフォロワー以外にも表示されやすいため、より多くのユーザーに求人情報を届けられるでしょう。
リール動画を投稿するときは、冒頭で引き付ける要素をいれ、求人に関する動画であることがわかるようにすることが重要です。
ライブ配信
ライブ配信機能を使うと、フォロワーに対してリアルタイムで動画を配信できます。配信中に視聴人数を確認できたり、Q&A機能を活用して視聴者からの質問にその場で回答できたりする点が魅力です。配信時間は最大4時間まで可能で、配信後に30日間アーカイブを残せます。
ライブ配信は、リアルタイムで求職者とコミュニケーションを取れるのが大きなメリットです。求職者に対し、採用サイトでは感じられないようなリアルな情報も届けられるでしょう。
そのため、その場で社員同士が雑談をする、企業説明会を行う、求職者からの質問に答えるといったような発信方法がおすすめです。
インスタグラム広告
インスタグラムでは広告配信も低予算から可能です。より求人に力を入れたい場合は、活用してみると良いでしょう。年齢や地域など、こまかなターゲティングの設定も可能であるため、業種やターゲット層によって使い分けられます。
インスタグラム広告では、以下の6つの形式で広告を配信可能です。
- 写真
- 動画
- ストーリーズ
- カルーセル
- 発見タブ
- コレクション
初めて実施する際には、各形式を試してみたうえで、自社に最適なものを見つけるのもいいでしょう。
インスタグラムで求人募集を行う手順
インスタグラムで求人募集を行うための具体的な手順は以下の3つです。
- インスタグラムのプロアカウントを作成・設定する
- 企業の雰囲気や従業員の日常を投稿する
- 求人情報・応募方法を発信する
各手順について、以下で詳しく解説します。
①インスタグラムのプロアカウントを作成・設定する
まずはじめに、インスタグラムのアカウントを作成しましょう。個人がプライベートで使用するアカウントを作成する際と同じように作成可能です。
アカウントを作成したら、プロアカウントに切り替え、企業情報を入力しましょう。インスタグラムのプロアカウントは、「ビジネスアカウント」と「クリエイターアカウント」の2種類です。企業アカウントとして運用する場合には「ビジネスアカウント」に設定します。
プロアカウントにすることで、インサイトの確認や広告の作成、プロフィール欄にURL付きのリンクボタン(アクションボタン)の設置が可能になります。なお、プロアカウントへの切り替えは無料です。
②企業の雰囲気や従業員の日常を投稿する
求人募集掲載を行う前に、企業の雰囲気や従業員の日常を伝える投稿を行いましょう。
日常の投稿によって自社に興味を持つユーザーが増えれば、その後に投稿する求人情報から応募に至る求職者も増える可能性があります。また、求人情報には載せきれない職場の雰囲気やスタッフの様子などを伝える効果も期待できるでしょう。期待できます。
ストーリーズへの投稿を活用し、リアルタイムな情報もシェアすることで、より親近感を与えられるはずです。
③求人情報・応募方法を発信する
日常の投稿を数件行ったあとは、求人情報や応募方法を明確に記載した投稿を作成しましょう。
この投稿では、職種や仕事内容、必要なスキルなど、具体的で簡潔な情報を提供することが重要です。応募方法や連絡先もわかりやすく記載し、求職者がスムーズに応募できるようにしてください。
問い合わせの宛先も明確にして、気軽に連絡できる環境を整えることが、応募数を増加させるポイントです。なお、企業の魅力は前述の投稿で伝えているため、求人情報で過度なアピールはしすぎないようにしてください。
【随時】インスタライブで求職者と交流する
タイミングに応じて、ライブ配信を活用することも効果的です。
インスタグラムのライブ配信では、求職者との直接的な交流をとおして、信頼関係を築きつつ、企業の魅力を伝えることができます。また、Q&A機能を活用し、求職者からの疑問にリアルタイムで回答できるため、企業への理解を深める効果も期待できるでしょう。 例えば、社内イベントや社員とのQ&Aセッションを行い、企業の雰囲気や働く環境を求職者にリアルに感じてもらう方法があります。ストーリーズの質問スタンプを使って事前に質問を集めておき、ライブ配信中に答えることで、双方向性を意識したコミュニケーションが実現できるでしょう。
インスタグラムで求人を出す際のコツ
インスタグラムで求人を出す際のコツとして、以下の6点を紹介します。
- ターゲット層を明確にしたうえで発信する
- 職場の雰囲気がわかるコンテンツを投稿する
- ストーリーズ・リールの投稿もする
- ハッシュタグを最大限に活用する
- インスタグラム広告も配信する
- 継続して運用する
それぞれ見ていきましょう。
ターゲット層を明確にしたうえで発信する
インスタグラムで効果的に求人するためには、まずターゲット層を明確に設定することが大切です。採用したい人材の年齢層、性別、求めるスキルや価値観などを具体的にイメージすることで、アプローチ方法を決めやすくなります。
例えば、若い世代にはカジュアルなコンテンツやトレンドを活用し、職歴が豊富な層には専門的な情報を提供すると効果的です。写真・動画選びや、投稿に適した時間帯や投稿頻度もターゲット層を意識して計画しましょう。
求人のターゲット層に合わせたアピール方法を事前に考え、アカウント運用方針を決めておくことで、応募数の増加や求める人材の獲得につながります。
職場の雰囲気がわかるコンテンツを投稿する
インスタグラムで求人活動を行う際、職場の雰囲気や実際の働く環境を伝えることは非常に重要です。社内の価値観や文化を伝えることでミスマッチを減らし、自社の風土に合った人材を採用しやすくなります。
例えば、社員の紹介や日常業務の様子、社内イベントの風景などを投稿すると、求職者にリアルな職場の雰囲気を感じてもらえます。求人サイトでは伝えきれない社内の魅力を、インスタグラムの写真や動画を活用して視覚的に伝えましょう。
ストーリーズ・リールの投稿もする
インスタグラムのストーリーズは24時間限定で投稿できるため、タイムリーな情報や求人イベント、インターンシップの告知に最適です。
また、アンケート機能や質問ボックスは、求職者と直接コミュニケーションを取るうえで役立ちます。さらにハイライト機能を使えば、24時間経過した投稿を消さずに、プロフィール画面に残しておくことも可能です。
リールは最大90秒の動画を投稿でき、拡散力が高いため、フォロワー以外のユーザーにも届きやすいのが特徴です。職場の風景や社員インタビューなどを紹介すれば、企業の雰囲気を視覚的に伝えることができます。
ハッシュタグを最大限に活用する
インスタグラムのハッシュタグは、求人情報の露出を増やすうえで必要不可欠です。求職者は「#採用」「#転職」「#求人情報」など、ハッシュタグを使って情報を探すため、適切なタグを選ぶことでターゲットに届きやすくなります。
求人に関連する一般的なハッシュタグに加え、業界特有のものやトレンドワードを取り入れるとさらに効果的です。これによりフォロワーだけでなく、広範囲のインスタグラムユーザーにもリーチできるため、応募数の増加が期待できます。
インスタグラム広告も配信する
インスタグラムでの求人活動をより効率的に行いたい場合、広告活用も選択肢の一つになるでしょう。
インスタグラム広告では、配信対象を年齢、地域、興味関心などの条件で細かく設定できるため、特定のターゲット層に対して、通常投稿よりも効果的に求人情報を届けられます。
また、自社をフォローしていないユーザーにも求人情報を届けられるため、応募が集まりにくい場合や、急いで採用したい場合では特に有効です。インスタグラム広告は少額でも運用可能なので、まずは負担にならない範囲から試してみましょう。
インスタグラム広告には以下の6種類があり、それぞれの特徴を理解して運用を始めることが重要です。
- 写真
- 動画
- ストーリーズ
- カルーセル
- 発見タブ
- コレクション
継続して運用する
インスタグラムでは、日々多くのコンテンツが投稿されています。そのため、インスタグラムでの採用活動を効果的に行うには、継続的な運用が不可欠です。
継続して発信を行えば、他の情報に埋もれることなく、情報をユーザーの目に届けられます。フィード投稿、ストーリーズ、リール動画を適切に使い分け、定期的に企業の魅力や求人情報を発信しましょう。
長期的に運用を続けることで、企業の雰囲気に共感する人が集まるようになり、自社に合った人材を採用できる可能性が高まります。
インスタグラムで求人を出す際に気をつけること
ここでは、インスタグラムで求人を出す際に気をつけるべき4つのポイントを紹介します。
- ネガティブな印象を抱くような投稿は避ける
- SNSやマーケティングについての知識が必要
- クリエイティブの質が求められる
- 広告配信は仕様や運用に関する理解がないと難しい
それぞれのポイントを抑えて、適切な運用を心がけましょう。
ネガティブな印象を抱くような投稿は避ける
企業としてインスタグラムを運用する場合、ユーザーがネガティブな印象を抱くような内容は避けるのが鉄則です。ネガティブな内容は炎上リスクが高く、自社のイメージを大きく傷つけるリスクがあります。
炎上してから投稿を削除しても、一度拡散されたネガティブなイメージを消すことは困難です。ユーザーに誤解や不快感を与える内容になっていないか、発信前に慎重にチェックすることが求められます。必要であれば複数人で確認するなどの工夫をしてください。
SNSやマーケティングについての知識が必要
インスタグラムでの求人を行うにあたって、SNSやマーケティングの基本的な知識を身につけておくようにしましょう。これらの知識があれば、ターゲット層の行動や関心を分析し、それに基づいたコンテンツを作成することで、より多くの求職者にアプローチできます。
また、インスタグラムのアルゴリズムやトレンドを理解すれば投稿の頻度やタイミングをデータに基づいて調整したり、ターゲットに響くようなメッセージを発信したりと、工夫の幅が広がるでしょう。
マーケティングスキルを磨くことで、自社のアカウントを活用した戦略的な求人活動が行えるようになるのです。
クリエイティブの質が求められる
インスタグラムで求人投稿をする際には、視覚的なクリエイティブの質にこだわりましょう。インスタグラムはSNSのなかでも特にビジュアルが重視されるため、写真や動画の質が投稿の効果を大きく左右します。
求職者の関心を引くためには、明るさや構図、色調を工夫し、企業の魅力が伝わるようなクリエイティブを意識する必要があるでしょう。たとえば職場の日常風景やイベントの様子を撮影する際、企業のブランドイメージと統一感を持たせることで、投稿全体の印象を向上させることができます。
また、必要に応じてプロのカメラマンやデザイナーに依頼するのも効果的な方法です。
広告配信は仕様や運用に関する理解がないと難しい
インスタグラムの求人広告を採用につなげるには、プラットフォームの仕様や広告運用に関する深い理解が求められます。
なかでも、広告の設定や効果測定には専門的な知識が必要です。広告配信は中長期的な視点で運用することが重要ですが、ターゲット層の年齢、地域、興味関心を適切に設定しないと、継続的に投じた広告費が無駄になりかねません。
例えば、応募フォームへの遷移や問い合わせをどのようにコンバージョンとして定義し、それを正確に追跡するかを考える必要があります。そのため経験豊富な担当者の配置や、場合によっては広告運用の専門家への依頼を検討しましょう。
求人広告の悩みはスリーカウントへ
インスタグラムは幅広い層に利用されているSNSであり、求人ツールとしても強力です。
通常の企業アカウントとして運用することはもちろん、インスタグラム広告での発信も効果的な求人活動になり得るでしょう。
ただし、インスタグラムを採用につなげるには、インスタグラムの仕様や広告運用に関する、深い知識が求められます。
社内での運用がむずかしい場合には、広告運用の専門家にまかせるのもおすすめです。インスタグラムでの求人の出し方について気になる方は、ぜひスリーカウントにご相談ください。豊富な実績をもとに最適な求人方法をご提案します。