ターゲティング広告とは、ユーザーの情報を解析することで、ニーズに合った広告を配信する手法です。ターゲティング広告にも複数の種類があるため、それぞれの特徴を理解したうえで、自社に合った方法を選びましょう。
そこで今回は、ターゲティングの概要を解説したうえで、種類や、成果を上げるコツなどを紹介していきます。
【この記事でわかること】
・ターゲティング広告とは何か
・ターゲティング広告の種類ごとのターゲティング例
・ターゲティング広告運用のポイント
ターゲティング広告とは
ターゲティング広告は、ユーザーの属性やWebサイトの閲覧履歴などの情報を解析し、ユーザーのニーズに合った内容を配信する広告手法です。ここでは、ターゲティング広告の仕組みや効果について詳しく解説していきます。
ターゲティング広告の仕組み
ターゲティング広告は、CookieやWebサイト内の行動データ、GPSの位置情報を利用して配信されています。
Cookieとは、ユーザーが訪問したサイトや入力したデータ、利用環境などの情報が記録されたファイルのことです。Webサイトを表示するとブラウザにCookieが保存され、それがサーバーに送信されることで機能します。
会員制のECサイトなどでは、購入履歴や閲覧された商品の履歴などの行動データを記録し、広告配信に利用しています。
また、GPSを利用して取得した位置情報もターゲティングに役立てられています。アプリや検索エンジンで検索した際に「現在の位置情報を利用します、よろしいですか?」という表示に承諾すると、GoogleやYahoo!などに位置情報が共有され、これらの情報を参考にユーザーに合わせた広告が表示されるのです。
ちなみに、ターゲティング広告ではブラウザやOSをユーザー単位として見分けているものの、特定の個人と紐づく情報が収集されるわけではありません。
ただし、Cookieのうち主にサードパーティCookieは、改正電気通信事業法によって規制の対象になっており、今後ビジネスへの利活用が難しくなるとされています。
ターゲティング広告の効果・メリットとデメリット
ターゲティング広告の最大のメリットは、自社のサービスや商品に興味があるユーザーに限定して広告を配信するため、コンバージョンにつながりやすく、広告の無駄打ちを防げることです。
また、一度サイト訪問してそのまま離脱したユーザーに対して再度アプローチできるリターゲティング機能も、大きな魅力と言えるでしょう。
一方で、ターゲティング広告は配信方法の種類が非常に豊富なため、運用に際して専門的な知識が必要になる点はデメリットです。またターゲティングしている関係で同じユーザーに何度も広告が配信されてしまうことがあり、ユーザーに不信感を与える場合もあるので注意が必要です。
ターゲティング広告の種類とターゲティング例
ターゲティング広告には様々な種類があり、自社に合った広告を選ぶことが大切です。ここでは、ターゲティング広告の種類と具体的な例を解説していきます。
オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングは、ユーザーの検索履歴や行動履歴などの情報に基づき、「誰に配信するか」をコントロールする手法です。
Cookie・アプリの広告識別子・ブラウザの識別情報などの閲覧データを利用してユーザーを識別します。
例えば、子育て中の女性にベビー用品の広告を配信する場合、育児などの検索履歴がある、年齢20~30代の女性にターゲットを絞ることができます。
コンテンツターゲティング
コンテンツターゲティングは、あらかじめ分類されたWebサイトやアプリのキーワードを設定し、関連性が高いコンテンツに広告を配信する手法で、「どこに配信するか」をコントロールします。自社の商品やサービスに関連の高いページに、広告を配信できます。
例えば、20代女性にファンデーションの広告を配信したい場合、美容やコスメ、肌トラブル、しみ・くすみ、などジャンルや悩みなど、商品に関連するキーワードを設定することで、これらに関連する場所に広告が配信されます。
リターゲティング
リターゲティングは、過去に自社のサイトを訪問したもののコンバージョンに至らなかったユーザーに対して、再度広告を配信する手法です。
対象となるユーザー数が限られるため、広告費用が膨らみにくく、且つコンバージョンに繋がりやすいという特徴から、費用対効果が高いのが魅力です。
例えば、ECサイトで商品検索したが、購入しなかったユーザーに向けて、検索した商品の広告を配信すれば、再度購入を促すことができるでしょう。
デバイスターゲティング
デバイスターゲティングは、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、ユーザーが利用するデバイスに合わせて広告を表示する手法です。
デバイス別に最適化された広告を配信することで、ユーザーに適切なメッセージを届けることができます。
例えばスマホ用ゲームアプリの広告は、スマホのみに配信先を指定することで、無駄なく効果的な広告配信が可能になるでしょう。
ジオターゲティング
ジオターゲティングは、IPアドレスやGPSから取得できる位置情報を基に、ターゲティングを行う手法です。
ある特定の場所にいる人や、その場所に行ったことがある人、これからいく予定がある人をターゲットに配信することができます。
例えば、リスティング広告で「レストラン おすすめ」と検索した人が銀座にいれば、銀座にあるレストランの広告が表示されるといった具合です。
曜日・時間帯ターゲティング
曜日・時間帯ターゲティングは、キャンペーン開催や時間帯限定の割引サービスなどの配信に利用されることが多い手法です。
ユーザーの使用・閲覧時間帯に合わせて、配信時間を調整できるため、効率的な広告配信が可能になります。
例えば、ランチタイムに合わせてレストランの広告を配信したり、夜の時間帯に宅配サービスの広告を配信したりと、ユーザーの生活リズムに合わせた広告配信が可能です。
成果を上げるターゲティング広告のコツ
ターゲティング広告で成果を上げるためのポイントとして、以下の3点を紹介します。
・STP分析を行なう
・ユーザーの視点に立つ
・運用が難しい場合はプロに任せる
それぞれ見ていきましょう。
STP分析を行う
ターゲティング広告で成果を上げるためには、市場全体を把握して狙うべき市場を決めるSTP分析が欠かせません。なお、STPとは、「Segmentation:市場細分化」「Targeting:狙う市場の決定」「Positioning:自社の立ち位置の明確化」の頭文字からそれぞれ取ったものです。
以下の6つの指標で、成果を上げられるかを考えましょう。
・売上が伸ばせる市場規模か
・ターゲットに興味を持ってもらえる可能性は高いか
・商品の成長性はあるか
・ターゲットが明確で情報が届けられるか
・競合の状況(サービスやシェア)はどうか 、自社に優位性はあるか
・効果は測定できるか
これらの指標を踏まえて、自社の商品やサービスに最適なターゲット市場を選定することが重要です。
ユーザーの視点に立つ
ターゲティング広告で成果を上げるためには、ユーザーの視点に立ち、抱えている悩みや実現したい要望などを考えられるかが重要です。
具体的にどんな悩みがあって、何を解決したくて商品を探しているのか、といった細かい部分まで分析し、詳細なターゲット像を設定して絞り込むことでより効果的なアプローチが可能になるでしょう。
運用が難しい場合はプロに任せる
Web広告の運用が自社で難しい場合は、代理店に依頼する方法もあります。
ターゲティング広告は種類が多く複雑なため、マーケティングの知識や広告運用の知識がないと、成果が見込めません。
プロに任せれば、各ターゲティングを掛け合わせることもでき、効率よく成果をあげることが可能です。
自社に知識を持った人材がいないケースでは、自社で運用するよりも、専門家に任せた方が良い結果を得られる可能性が高いでしょう。
ターゲティング広告の基礎知識まとめ
ターゲティング広告は、ユーザーの属性やWebサイトの閲覧履歴などの情報を解析し、ユーザーのニーズに合った内容を配信する広告手法です。コンバージョンにつながりやすく費用対効果が高いことが主なメリットです。
ターゲティング広告で成果を上げるためのコツは、しっかりとSTP分析を行い、ユーザーの視点に立ってターゲットを絞る必要があります。専門知識が求められるため、運用が難しい場合はプロに任せるのも一つの手段でしょう。
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