Google広告の運用では、予算の調整や戦略の見直しといった理由で、配信を停止することもあります。配信停止の手順は複雑ではありませんが、誤ったやり方で進めてしまうと、思わぬトラブルにつながりかねません。
この記事ではWeb広告の運用担当者に向けて、Google広告の停止方法と注意点、停止できないときの原因を解説します。
Google広告の停止方法
Google広告の停止方法には「一時停止」と「利用停止」の2週類があります。それぞれの特徴や操作方法を見ていきましょう。
広告やキャンペーンを「一時停止」する方法
広告やキャンペーンの「一時停止」は、広告戦略の見直し期間に費用を抑えたい時におすすめの方法です。季節商品の広告配信にも役立ちます。
一時停止した広告の内容やキャンペーンのデータは、保持されるのでいつでも再開できます。一時停止中は料金が発生しないため、払い戻しの手続きをする必要もありません。また、単一の広告を停止する場合と、複数の広告を停止する場合で、操作方法が一部異なります。
以下では、広告とキャンペーンを一時停止する方法を、それぞれ紹介します。
広告を一時停止する方法
■停止方法
1.Google 広告の管理画面にて、「キャンペーン」のアイコン(メガホンマーク)を選択
<単一の広告を一時停止する方法>
4.停止したい広告の隣に表示される緑のマークをクリック
<複数の広告を一時停止する方法>
4.一時停止または再開したい広告の横のチェックボックスを選択 |
キャンペーンを一時停止する方法
Google広告では、キャンペーンを1つの単位として使用し、予算や広告の配信先などを設定します。このキャンペーンは複数管理でき、いずれも一時停止することが可能です。
■停止方法
1.Google 広告の管理画面にて、「キャンペーン」のアイコン(メガホンマーク)を選択
<単一のキャンペーンを一時停止する方法>
4.停止したいキャンペーンの隣に表示される色付きのアイコンをクリック
<複数のキャンペーンを一時停止する方法>
4.一時停止または再開したい広告の横のチェックボックスを選択 |
アカウントを「利用停止」する方法
Google広告を一括で停止したい場合は、アカウントの「利用停止」が有効です。この方法はGoogleアカウントの削除とは異なり、広告の掲載だけが停止されます。
また、アカウントには引き続きアクセスできるため、いつでも元に戻すことが可能です。広告を停止するためには以下の要件を満たす必要があります。
【利用停止の要件】
・アカウントへの管理者権限を持っていること ・アカウントのお支払い情報が設定されていること
引用元:Google 広告の利用を停止する|Google広告ヘルプ |
Google広告の利用を停止する際は下記の手順で進めてください。
■利用停止方法
1.Google広告アカウントで管理アイコン(歯車マーク)をクリック 2.「アカウント設定」を選択 3.「利用停止」をクリック |
手続きしてもGoogle広告が停止できないのはなぜ?
Google広告の停止手続きを行っても、反映時間や自動化ルールによって、すぐに停止されないケースがあります。ここでは、Google広告が停止できない理由と対処法を解説します。
反映に時間がかかっている
Google広告の停止手続きをしても、実際に広告表示が停止されるまでに最大24時間かかることがあります。さらに、管理画面での処理内容の反映にも3~15時間程度必要です。
広告の停止手続きを行った後は、少し時間を置いてから状況を確認しましょう。24時間以上経過しても広告が停止されない場合は、Google 広告のヘルプページへ連絡すると適切なサポートを受けられます。
自動化ルールが適用されている
自動化ルールは、広告ステータス・予算・入札単価を、指定した条件に基づいて調整する機能です。一見便利な機能ですが、このルールが適用されているために広告が停止されない場合があります。
自動化ルールによって配信が停止できない場合は、設定を変更することで解消できます。その際は、自動化ルールのステータスを「有効」から「一時停止」または「削除」に変更して、再度停止の手続きを行いましょう。
操作方法に誤りがある
停止したい広告を正しく選択していない、または何らかの操作ミスによって配信が停止できていない可能性があります。広告の配信を停止する際は、選択した広告やこれまでの操作を再度確認し、正しい手順かどうか確認しましょう。
Google広告を停止する際の注意点
Google広告の一時停止は、広告戦略の見直しや予算の調整を行う上で有効です。その際は、再開後に正しく運用できるよう、リマーケティングリストの扱いや費用、特典、アカウント削除といった注意も理解しておきましょう。
「利用停止」するとリマーケティングリストに蓄積されたユーザーが削除される
リマーケティングリストとは、Webサイトやアプリケーションの利用者を記録したリストです。このリストを使用することで、過去にサイトを訪れた顧客に対して再び広告を配信できます。
Google広告の利用停止をすると、リマーケティングリストからユーザー情報が削除されます。広告効果の改善を狙った利用停止を検討する場合は、配信停止以外にも、一時停止や広告内容の最適化など、他の選択肢も検討しましょう。
>【Google広告で効果が出ない?】よくある失敗と見直して改善する方法とは?
費用が発生している場合は支払いが必要
支払いが前払いではない場合、広告の掲載期間中に発生した費用を支払う必要があります。請求は未払いが発生したタイミングから1ヶ月以内に行われ、すでにアカウントを停止している場合も、停止するまでの期間が対象となります。
費用の支払いを怠ると、アカウントの再作成ができなくなるなどペナルティが課せられる可能性があります。広告の掲載期間中に発生した費用は必ず期限内に支払いましょう。
クーポン等の特典は払い戻しの対象外になる
Google広告を利用停止する際に前払いの残高が残っていると、通常4週間以内に払い戻しが行われます。しかし、クーポンやプロモーションによる特典は払い戻しの対象外です。
これらは未使用であっても払い戻しができないため、広告キャンペーンや予算計画を立てる際は、特典の利用状況も考慮しましょう。
アカウント削除をしてしまうと再開できなくなる
これまで紹介した方法は、あくまでもGoogle広告を停止する方法です。間違ってGoogle自体のアカウントを削除してしまうと、Google広告の利用が再開できなくなります。
また、Googleのアカウントを削除するとGmailやGoogleカレンダーといったGoogleが提供するサービス全体にも影響を及ぼします。Google広告を停止する場合は、今後再開する可能性や運用で得たデータの利用も考えて、アカウントごと削除しないように注意しましょう。
Google広告を停止したい場合のやり方:まとめ
Google広告の停止方法と停止の注意点を紹介しました。広告は状況を見ながらステータスを変更することで、戦略の見直しにも役立ちます。その際は、リマーケティングリストの情報やこれまで取得したデータが削除されないよう取り扱いに注意しましょう。
一方、成果が出ずやむ得ず配信停止をするケースも珍しくありません。現在の広告運用に課題を感じているのであれば、専門家へ相談することも方法です。
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